保育園の結果通知が届き、震える手で封筒を開けると『保留(不承諾)』の文字。
「保育園に落ちた・・・。」
頭の中には『なぜ』の2文字が浮かびます。
保育園に落ちた理由が分からず放心状態から抜け出せないママも多いと思います。
実は落ちる理由には点数制度が大きく関わっています。
保活を制す点数制度について私の自治体の実例を元にご紹介します。
保育園落ちた理由はコレだった!保活の点数制度って何?
「フルタイム共働きなのに保育園に落ちた。一体なぜ!?」
その答えは単純!点数が他の世帯より低かったからです!
保育園に入るためには壮烈な点数争いを制さなければなりません。
私の市がホームページで公開している情報をもとに点数制度について解説していきます。
市によって点数の設定や規定に違いがあるので自分の市の市役所に確認してみるのをおススメします。
ただ市によっては点数を非公開にしている市もある(私の市も昨年まで非公開でした)ため、その場合はご紹介する点数を参考にしてください。
点数制度のポイントは基礎点数と調整点数
点数制度は自治体によって違いはありますが基礎点数と調整点数の合計で決まることが多いです。
基礎点数でまず最初の持ち点が決まり、調整点数で加点がつきます。
この2つの点数をいかに稼ぐかが保育園入所を勝ち取るポイントになります。
基礎点数の仕組み
保育できない理由・状況が深刻な順に高い点数がもらえます。
基礎点数は私の市の場合、子どもを預ける事由がどれに該当するかで決定します。
①就労している場合
- 月160時間以上:100点
- 月140時間以上:90点
- 月120時間以上:80点
- 月100時間以上:70点
- 月80時間以上:60点
- 月60時間以上:50点
- 事業主:90点
- 協力者:60点
- 事業主:70点
- 協力者:30点
- 一律:40点
週に40時間、1日8時間働くフルタイム勤務が一番点数が高くなります。
たとえ長時間働いていても自営業の場合は点数が低くなるので他との競争にかなり響きます。
自営や農業も子どもがいては仕事にならないのは変わらないですが、家でなんとかみれると判断されてしまうんですね。
私の市は父親・母親それぞれにこの基礎点数がつきます。
②就労していない場合
- 妊娠・出産:70点
- 育児休業:20点
- 就学:50点
- 求職活動:20点
- 自身が病気で入院:100点
- 自信が病気で通院:80点
- 自身に障害がある:程度により60~100点
- 同居家族の介護・看護:程度により60~100点
- 虐待・DV:別途判断
- その他:別途判断
就労していない場合は当然ながら、点数が落ちます。
つまり妊娠出産で一度退職してしまうと、働きたいから子どもを預けたいのに点数が低くて預けられないから働けないという状況から抜け出せなくなってしまいます。
家庭により事情があるとは思いますが、産後の新しい仕事探しはイバラの道だと肝に銘じておきましょう。
調整点数の仕組み
調整点数は自分の努力でどうにもできないものが多いです。
そのため、保育園の入所申し込みが始まる月までに基礎点数をなるべく高い状態にしておくことが必要になってきます。
- 生活保護世帯:7点
- ひとり親世帯:100点
- 同居の祖父母がいる世帯:-15点
- 育休・産休明けの復職:9点
- 兄弟が同じ園に同時申し込み:8点
- 兄弟が既に申し込む保育所を利用している:29点
- 保育料滞納者:-39点
- 特に市長が必要と認めた場合:別途判断
シングル世帯は預けられないと困窮するため、かなり加点がもらえます。
また兄弟がすでに申し込む園にいる『兄弟加点』がかなり高いです。
そのため人気の園は兄弟のいる世帯で全て枠が埋まってしまうことがあります。
希望の保育園がある場合、兄弟で枠が埋まってしまうのか?など応募する年の動向を直接聞き込むことも必要です。
点数が同じ場合は優先順位が物をいう
点数が同じになった場合、優先順位というもので最終決定されます。
私の市の優先順位はこのようになっています。
- 両親ともに不存在又ひとり親世帯
- 母親の基本点数の高い世帯
- きょうだいが保育園に在園している
- 母親の事由項目を次の順位で優先する 災害復旧 >疾病・障害 >居宅外労働(自営、農業を除く)>自営>農業>内職>妊娠・出産>親族の介護>就学> 求職活動>育児休業
- 母親の「1か月あたりの労働・休憩時間数」の長い世帯
- 父親の「1か月あたりの労働・休憩時間数」の長い世帯
- 父親の事由項目を次の順位で優先する 災害復旧 >疾病・障害 >居宅外労働(自営、農業を除く)>自営>農業>内職>親族の介護>就学>求職活動> 育児休業
- 校区内に居住している世帯
母親の状態がカギを握っています。
そのため復帰後に時短で働きたいけど、それだと保育園に預けられないからと余裕のないフルタイム勤務を余儀なくされてしまいます。
仕事も子育ても両方を求めるのは母親にとって本当に大変な日本です。
ここだけの話ですが、保育園になんとしても入るためにこっそり裏技を使うママも実は多く存在しています。
点数制度以外の落ちた理由
両親フルタイム、シングルマザー、兄弟が既に入所しているなど点数で明らかに他より勝っていても、保留(不承諾)通知がくるときもあります。
それには以下の理由が関係してきます。
一歳児枠は超激戦
1歳児枠は超激戦です。
待機児童の多い地域では保育園に確実に入れるために0歳児から保育園に入れる家庭も少なくありません。
その場合0歳児が4月には1歳児になるので、1歳児枠は2~3こだけということも!
そして、そんな激戦区の場合その1歳児枠は全て既に兄弟が入所している家庭で埋まってしまいます。
人気の園で1歳児が入所できるのは宝くじ当選くらいの確立と思っていた方がよいでしょう。
希望する園は枠いっぱい書いた?
市によって保育園の希望を何カ所記入できるか違いはあると思いますが、記入表にかける上限いっぱい書くことが必須です。
私の市は6カ所希望を記入できるのですが、もし家の近くの3カ所しか書かなかった場合その3園に落ちたら4月入所はどこにも入れません!!
6カ所希望を出して全てに落ちた場合は、空きがある園を市役所から紹介してもらえ、入るかどうか自分で決めることができます。
必ず希望表は枠を全て埋めましょう!
高収入家庭は優先順位が低いという地域も
夫婦の収入が高い場合、一人が育児に専念しても家庭が回る。
という考えで高収入の家庭は優先順位が低くなる市もあります。
高収入家庭はキャリアを積んでから出産をした高齢出産の家庭も多いです。
その場合夫婦の働ける年数は少ないので、老後の資金計画に暗雲が立ち込めてしまいますよね。
保育園に落ちたらすぐに行動を始めよう!
保育園に落ちるとナゼ?どうして?と理由ばかり考えたり、落ち込んで何も手につかなくなると思います。
でもどうしても会社に復帰したい人は落ちてすぐに無認可を探す、ベビーシッターを探す、二次募集がないか市役所や幼稚園に確認するなど行動を起こしています。
また復帰を諦める選択や、育休をのばす選択もあります。
どの選択をするにしても子どものため、自分のため、育休中お世話になった会社のため早めの行動を始めましょう。
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